もう一つの『シャイニング』
スタンリー・キューブリック監督作品の『シャイニング』ですが、
原作者のスティーブン・キングは、大層ご不満だったらしく、
自らの脚本で、テレビ版『シャイニング』(1997年)を手掛けてしまいました。
私は原作を読んでいないので分かりませんが、
TVシリーズを作ってしまったのだから、余程お気に召さなかったのでしょうね。
文芸作品など、原作に特別思い入れがあった場合、
映画化されたと知れば、映像化されたものが観たくなるわけですが、
原作に心酔していればいる程、期待し過ぎ、失望も大きくなるのですね。
「原作通り」というのは、殆ど無いし、自分のイメージ通り、ということも無い…
ましてや、原作者ともなれば、もう、言わずもがなです。
このテレビシリーズも、ビデオ化されていたので観ましたが、
映画版が余りにも強烈過ぎた為か、こちらの方は印象が薄いんですよね。
覚えているのは、ごく僅か、ジャックの妻に扮していたのが、
レベッカ・デモーネイだったということと、
映画版に比べ、家族に対してのジャックの愛が感じられたこと、
見終わった時に救いがあったこと…ぐらいでしょうか…
二つの『シャイニング』を観て感じたのは、
例え、映画版は、原作者の意に沿わなかったとしても、
つまり、TV版の方が、原作に忠実だった(?)としても、
やはり、ホラー作品としては、映画版の方が優ってた様な気がしました。
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