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「失われた文明」インカ、マヤ

7月1日のNHKスペシャルは、
「失われた文明・インカ、マヤ」の第1集「アンデス、ミイラと生きる」。
インカ、マヤ、そしてミイラ…覚悟はしていたが、余りにも衝撃的な内容でした。

私にとって、ミイラとは「恐ろし」としか表現のしようが無く、
「世界ふしぎ発見」などで、たまに映し出されても、
その都度、「ドキッ」とし、画面は見ていても、直視は出来ないのです。

今回の「NHKスペシャル」でも、耳はしっかり働いていたけれど、
目の方は、どうしても、サボりがちとなったのでした。

インカからイメージするのは、数学、天文学や建築など高度な文明と共に、
ミイラ、「生け贄」で、それは、古代エジプトのものとは全く違質なのです。

インカのそれは、葬るというより、
死後も、家族の一員として、共に生き続けるという考えで、
驚いたことに、同じ部屋で生活を共にし、食事を与えられ、着替えさせて貰い、
髪も結い直して貰っていたのです。

また当時の貴族にとって、支配者のミイラは、人民を支配するのに、
これほど、利用価値のあるものは無かったようなのです。
形があることで、王の命は永遠で、貴族は王を守るという大義名分があり、
一族は亡びることなく、繁栄し続けた訳ですから。

勿論、これらは過去の風習ですが、現在でも、ミイラは身近にあって、
子供達も恐がることも無く、村の通りにある簡単な祠の中を見ながら、
極々自然に手を合わせるのです…まるで、お地蔵様に手を合わせる様に。

テレビの映像であっても、私には気味悪くて、視線を外してしまったのに…
その映像はは、文化の違いをまざまざと、実感させられるものでした。
祖先から受け継いだ、DNAによるものでもあるのでしょうが…

それにしても、まるで眠っているかのように美しい子供の「生け贄」達、
現在とは、価値観が違うとは言え、人の気持ちはそれ程変わらないはず、
当人はもとより、親の気持はどうだったのでしょうか?

そして、とてつもなく長い時間を経た後、曝されることになるとは、
誰が想像出来たでしょうか?

この番組のオフィシャルサイトでは、画像を見ることができます。
興味と勇気がある方は、ご覧になってみてはいかがでしょうか。

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