『フライド・グリーン・トマト』
『グラスハープ~草の竪琴』が、ノスタルジックな映画なら、
この『フライド・グリーン・トマト』(1991年)も、ノスタルジックな映画なんです。
生き甲斐も無く、惰性的な毎日、倦怠期の夫とは会話も少ない。
ダイエットに励んでいるのに、ついつい負けてしまう甘い誘惑…
(洋の東西を問わず、おばさんは甘い物に目が無くて。)
…そして自己嫌悪に陥ってしまう…
そんな、どこにもいそうな中年主婦のエブリン(キャシー・ベイツ)
…一応主役(かな?)。
ある日、エブリンは、夫と出かけた老人ホームで、
ニニー(ジェシカ・タンディ)という、上品な老女と知り合います。
ニニーが話す昔話に、エブリンは引き込まれていって…
↓
1920年代のアラバマ州、
田舎に住むボーイッシュな少女イジーは、
自分のために、愛する兄が事故死したことで、心を閉ざしてしまいます。
やがて、亡き兄のガールフレンドのルースと、
同じ苦しみを分かち合うことで、友情が生まれたイジーは、
(メアリー・スチュアート・マスターソン)…本当の主役(かな?)
自分を取り戻し、前向きに生きてゆくのです。
ラスト、ニニーの正体が明かされますが、
多分、誰もが予想していたことと思いますね。
エブリンは、ニニーと出会ったお蔭で、
それまでとは違う、前向きな女性になっていきました。
思い掛けない人との出会いによって、
人は、生き方も変わっていくのですよね。
この作品は、女性の友情を、ノスタルジックに描いたもので、
男性の中には、詰まらなく感じた人もいたかも知れませんね。
でも、女性…多少でも、人生の辛苦をなめた経験のある女性には、
共感出来る作品ではないでしょうか。
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