デイビーとドーラ
モンゴメリの作品には、頻繁に「双子」が登場します。
アン・シリーズでは、アンの双子の娘「ナン(アン)とダイ(ダイアナ)」と、
「デイビーとドーラ」のキース兄妹が代表格だと思います。
デイビーとドーラが、マリラに引き取られたのは、『アンの青春』で、
アンの年表によれば1881年のこと、アン16歳、双子は6歳でした。
↓
映画のアン・シリーズには、デービーとドーラは登場しませんでしたが、
『アボンリーへの道』では、ほとんど同じ設定でマリラに引き取られました。
ただし、時代は1904年で、『アンの青春』の23年後なんです。
(『アンの青春』でいうと、デイビーとドーラは29歳!)
小説のデイビーは、好奇心旺盛で、四六時中、アンとマリラに質問責め、
おまけに、いつも何かをやらかすから、アンとマリラは手を焼いていました。
それでも二人は、お人形さんみたいに優等生のドーラよりも、
手が掛かっても無邪気なデイビーの方に、より愛情を抱いてしまうのです。
『アボンリーへの道』ではどうかと言えば、
ドーラは小説通りのお利口さんですが、
デイビーは原作の無邪気さとは大違いで、
完全なトラブルメーカーでしかないのです。
しかも、みんなに迷惑ばかり掛けてるのに、
人のせいにしたり、言い訳したりと、「愛すべき存在」とは言えません。
子供なのに、なぜこんなに可愛くないのか?と考えてみたら…
吹き替えにも原因があるような気がしました。
少年の声を女性の声優さんがやる事は一般的ですが、デイビーの場合、
吹き替えの声が少々高過ぎて、耳障りに感じました。
それで可愛く感じなかったのかも知れません。
声って大事ですね。
吹き替え版は、どうしても声優さんの物になってしまうから、
時々副音を聴いては、
オリジナルの声を記憶に留めるようにしているのです。
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