『かもめ食堂』の原作
ようやく、原作『かもめ食堂』(群ようこ著 幻冬社)を読むことが出来ました。
数時間あれば読める長さだったのが嬉しい…
原作は映画のための書き下ろしなので、驚くほどの違いは無かったけれど、
それでも、映画のための書き下ろしの割には、若干の違いもありました。
例えば、些細なことですが、こだわりの“おにぎりの具”にしても、
原作では、“鮭、おかか、昆布、梅干し”だったし、
マサコさんの例のカバンについても違っていたし…
それ以外でも、ちらほら…
映画では、ファンタジーっぽく仕上げたかったのか、
どうかは定かではないけれど、
謎めいた描写もあったけど、原作はあくまで現実的でした。
興醒めだったのは、サチエさんがフィンランドに、お店を出すまでの経緯など、
ちょっと無理があると言うか、説得力に欠けるのではと感じましたが…
映画では、ほとんど描かれてなかった女性三人のそれまでの人生、
特に、いかにも“何かがありそう”な、ミドリさんのことは、
詳しく描かれていたので、“フムフム、そうだったの!”と、納得でした。
でも、なぜか、三人のことを知りたいがために、読んだにも関わらず、
“知らなくても良かった…知らない方が良かった”という観も否めません。
意外だったのは、サチエさんのお父さんに対して取った行動、
ミドリさんの両親はともかくとして、サチエさんのお父さんは可哀想…
いつも冷静なサチエさんですが、余りにも冷静過ぎると言うか…
映画を先に観てしまったため、映画のシーンばかりがちらついてしまい、
イメージが膨らむことが出来なかったのが残念でした。
やはり、原作のある作品は、先に原作を読むべきですね。
ところで、CMで『かもめ食堂』が再現されていますが、
もたいさんも出ていたのですね。
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