犬用ランニングマシン
初めてその姿を見た時の衝撃を、今も忘れられません。
そこは、個人でやっている車の修理屋さんで、
前を通っただけでは、物の影などで見えないのですが、
前に設置されている歩道橋を昇った時に、
偶然、階段の途中で目撃してしまったのです。
大型犬が何頭もいることは、吠え声で知っていました。
10頭前後いるらしい犬は、全て同じ犬種(大型犬)ですが、
鈍い軋み音をさせながら、檻の中を歩かされているのです。
それは、まさに、“犬用のランニングマシン”でした。
でも、普通の“犬用ランニングマシン”なら、いくら私でも驚かないけれど、
それは、明らかに異様な印象を受ける代物で、職業から察すれば、
多分自家製なのでしょう。
非常に大きく頑丈で、ランニングマシンだけが入る大きさの鉄製の檻に
入っていて、30度位(?)の傾斜で置かれているので、
犬自身の意思で歩行を止めたり、台から降りたりは出来ない仕組みなのです。
その、檻入りランニングマシンは、5台あったと記憶してますが、
走るのではなく、一定の速度で歩かされていた犬たちは、
一様に辛そうな表情を浮かべていて、とても惨めな印象を受けました。
周囲にある個室のオリ(とても犬小屋とは言えない)の犬たちも、
次は自分だと知っているためか、悲しそうな声で吠えているのです。
大型犬を散歩に連れて行くのは、大変なことでしょう。
ましてや何頭もいれば尚さらです。
自由に走り回るだけの土地がない以上、止むを得ないことかも知れませんが、
犬たちが余りにも可哀想で、憂鬱な気分になってしまったのです。
私は愛犬家ではないですが、それ以来、そこを通るたびに、
怒りを通り越し、悲しい気持で一杯になるのです。
動物愛護協会の人が知ったら、どう思うのでしょう?
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